rescure me なんていえない

最近のあ〜ちゃんは、復帰する前、引退直前のCoccoを想起させられる。膨れ上がる偶像を、生来の生真面目さからすべて受け止めようとして、その重みに耐え切れなくなりつつある少女の姿。

タモリ『またやりたくなったら出ればいい。
一回やめたらまた出たいなって思うかもしれないよ。
その時はまた復帰すればいいよ。』
ミュージックステーション」2001年4月20日Cocco引退前、最後の出演

あるいは椎名林檎。彼女もまた、自分に向けられた過剰な意志について自覚的だった一人だ。彼女は、意図的にギアを切り替え(それは、きわめてクレバーな行為だ)偶像として求められることから逃れた(Perfumeと同じく今月のJAPANに掲載された彼女のインタビューは必読)。

あ〜ちゃんを押しつぶそうとしているものが何なのか、想像することしか出来ないし、単に「頑張れ」という無責任なことも言えない。ただ、彼女を太陽と、天使と呼び、過剰な期待を押し付けるようなことはやめようと思う。彼女はただ、一人の二十歳の女の子だという事を忘れないようにしたい*1

*1:年端も行かない少年、少女に自らの欲求やその他のものを押し付けるという点で、基本的にアイドルというものは気持ちの悪い構造をしているんだな、と思った。